「希望や将来の夢は口に出して周りの人にいっていればいつか叶う」

あなたはこの言葉を知っていますか?

この言葉の真意は、周りが運を運んできてくれるという迷信ですが、あながちそれは迷信ではないのかもしれません。スモールワールドや6次の隔たり、数珠つなぎなどの人と人をつなげる方法が巡り巡って、「自分自身の夢や希望を叶えること」につながるのです。

今回はそんな迷信を裏付ける現象のひとつとされるスモールワールドについて具体的に解説しています。夢や将来の希望をかなえたい方は必見ですよ。

スモールワールドは小さな世界ではなく世間が狭い

スモールワールドとは、読んで字のごとく小さな世界を表現したものではなく、世界中に広がるネットワーク上からランダムに2人の人をABとして選んだ時、Aの知り合いから辿ることによって、Bにたどり着くというネットワーク論であり、社会的コミュニケーション論です。

過去にこんなことはありませんでしたか?

  • 昔からの知り合いのSNSで最近出会った知り合いが実は友達とつながっていたこと
  • 道端で偶然であった人が実は友人の友達だったこと

そういったときに人はきまって、「世間は狭い」と考えるものです。

あなたにも、そういった経験を感じたことや、もしそういった状況にめぐり合ったら感心することでしょう。

スモールワールドとは、一概に「小さな世界(直訳)」を表すものではなく、世間が狭いことを表現していて、この狭い世間が、あなたの希望や将来の夢を叶える可能性があります。

スモールワールドを発見したのは社会心理学者スタンレー

スモールワールド理論を発見したのは、アメリカの社会心理学者であるスタンレー・ミルグラムです。ここで使われる実験にはスタンレー博士の名前を用いた、ミルグラム実験といわれていますが、知っている方もいるのではないでしょうか。

スモールワールド理論は、1967年に発表されています。実験内容は次の通りです。

  • アメリカ合衆国の国民からランダムで2人を選出
  • WEB(Facebook)でも行った

現実世界では、ランダムで2人を選出したあとに近隣住民にBの写真を手紙で送付しました。期間は100日間であり、接触人は総数500人です。

実験の結果、

  • 平均して6人の知り合いを介してランダムに選出された2人がつながったこと
  • 6アクセス以内で連動させる
  • 企業も6次以内でつながる

以上のような結果が証明されました。

現実での6次の隔たりもできただけでなく、WEBでも6アクセス以内でつながることができたのは驚きですし、企業でもこの6次の隔たり、スモールワールドは通用することがわかるでしょう。

アメリカ社会心理学者ミルグラムとは世界を震撼させた「服従実験者」

アメリカの社会心理学者であるミルグラムといえば、大きくその名前をとどろかせた実験があります。1963年に検証した、服従実験です。

この服従実験はかつてのナチス権威のもとに服従した人々の心理と、服従により大きな悲劇を生んだ人物の心理を研究した実験ですが、当時のミルグラムは倫理的とはいえないものでした。

実験内容は、教師役が生徒役に対して間違えるたびに電気ショックを与えていくというものです。教師役である被験者が押すボタンは全部で30個。最初は微量である15Vから始まり最後には450Vの電気ショックを与えられます。

電気は実際には流れず、生徒役の演技による絶叫であるものの本物さながら。聞いている方は、実際に電気が流れているのではないかと感じてしまうのでした。

このような状況下で、人は電気を流す手を止めることができるのでしょうか。

結果としては、65%の教師役が最後までボタンを押しました。

ミルグラムの実験は、きわめて私たちの生活のすぐ近くにあるものといえるでしょう。特に、この「服従実験」は、誰もが「服従された悪に身を染めることはありえる」ということであり、誰もが悲劇を生む可能性があるということがわかる実験でした。

スモールワールドであげられる現象とは主に2つ

記述にもあるように、一概にも全ての現象がスモールワールドといわれるわけではありません。スモールワールドには、他にも2つの名称があるのです。

  • 数珠つなぎ
  • 6次の隔たり

これらは、考え方が若干変わってくるものの、根本的な部分は同じです。

ではどういったところが変わってくるのかひとつずつ確認し、比較してみましょう。

数珠つなぎ

数珠つなぎとは、数珠玉を糸でつなぐように多くのものや人をひとつなぎにすることであり、一度につなぎ縛ることです。

(引用:コトバンク

つまり、スモールワールドの人と人をつなぐことと同じなのです。ただ数珠つなぎに関しては、人だけでなく物ともつなぐことができるため、その分だけ自分自身のしたいことに出会いやすく、より具体的な希望が必要になるでしょう。

そして、数珠つなぎは6人という限定性がないので6人を超えたときに「数珠つなぎ」と表現されていることが多いです。

6次の隔たり

一方で6次の隔たりとは、記述にもあるような、スモールワールド理論の実験で、ランダム、任意の人それぞれを選び、目的人物に出会うという理論です。

  • 人は平均44人程度の知り合いがいる
  • 6人分の知り合いをかけあわせられる
  • 6人目で目的人物に出会う手がかりを手に入れる

というような6人前後という限定的なものは、6番目の知り合いを介して出会うというものであるため、6次の隔たりと言われることが多いのです。

つまり、数珠つなぎも6次の隔たりも「人数」以外には大きな違いはなく、どちらにも人脈を広げる理論であるといえますね。

では、これらの理論を人脈ひろげに活用するにはどうしたら良いのでしょうか。

【どう扱う?】夢に近づくため活用するスモールワールドとは

人脈を広げるために、スモールワールド理論を活用するなら、どのように活用していったら良いのでしょう。

最も大切であるとされることは、主に2つです。具体的な人物像をおいておくことと、自分自身の直感を信じて動くことです。

具体的な人物像をおいておくことによって、どういった人物に出会いたいのかを、自分自身でも理解できますよね。この具体性は、周りに聞いてまわるときにも、有効活用できる情報なのです。

次に、聞いてまわる前に、直感を信じる必要があります。分自身の直感で「この人は知ってそう」という感覚を信じて、具体的な人物像を聞いていくことにより、新たな人(人脈)につながるのです。

具体的な人物像として例えるとすると、次の2つがあげられるでしょう。

  • 優しい性格で、人当たりが良く、仕事ができる人
  • 音楽面でも役者としても大きく活躍している菅田将暉さん

こうしてみるとより、具体的に出会いやすいといえるのは、菅田将暉さんの方といえるでしょう。

理由としては、「優しい性格」や「人当たりが良い」「仕事ができる」などは、個人の感覚で思うことであり、人によっては同じように考えていない可能性があるためです。また、人物名(固有名詞)が出ていない場合に、特に6次の隔たり、数珠つなぎを活用することは難しいといえるでしょう。

  • 個人名があること
  • 大多数の人の印象が共通していること

このようなことを踏まえた上での、具体性かつ固有名詞により、人脈を広げることは可能になるのです。

まとめ

人とのつながりが薄れてきた日本社会において、サポートを受けてもらいたい場合や、なんらかのつながりを作りたい場合には、人脈をたどることは大変重要なことであるといえます。

だからこそ、固有名詞がわかっている場合には6次の隔たりや数珠つなぎを活用してみませんか?きっとあなたが出会いたかった方に出会えますし、これからの人生がより良いものになりますよ。

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